7セグ表示モジュールの設計について

7セグは、電機製品に表示機能をもたらせた、もっともポピュラーで古典的なもので、私たちはさまざま製品でそれを見ることができます。
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正しくは、「7セグメントディスプレイ (seven-segment display)」と呼ぶのですが、日本では「7セグ」の愛称が一般的です。
この7セグは、数字だけではなく、ある程度のアルファベットも表現で特に16進数などの表現も可能なため、多くの設計者が重宝して採用してきました。
7SegmentAlphabet[1]
このように、多少変形することで、7セグメントで全ての文字を判別可能にしたものもあります。
温度「℃」などの表現例もあります。
7seg_sec1_07[1]
7セグの登場は意外に古く、1908年(アメリカ合衆国特許第974,943号)に、この世に誕生していて、私たち人類に恩恵をもたらせてきました。
ところが一般的に利用され始めたのが、LEDやLCDが一般化した1970年代ごろからだと言われています。
典型的な7セグメントLEDディスプレイ部品(小数点付き)として以下のような部品が近年まで多く採用されていました。
280px-Seven_segment_02_Pengo[1]
7セグメントLEDディスプレイ部品の分野では、一昔前まではスタンレー電気製が使われていたのですが、近年スタンレー電気はこれらの部品の生産を中止しています。
安価な海外メーカーにシェアを取られ、量産体制を維持する方が不利になってきたと考えられます。
実際、部品を手に取ってみると分かるのですが、実装は封入され、製造には意外に手間がかかる品物です。
人件費の安い生産国のメーカーには所詮かなわないという事でしょうか。
安価な製品はありがたいのですが、いくつかの問題も実際にはあります。
「輝度のバラつき」だ。
日本製のものはバラつきのない、高品位のものが出荷されますが、海外製だとバラつきのある物も平気で出荷され傾向にあります。
文化の違いともいえるのですが、例えば不良率が3%だとすると、注文数が1000個だとると1030個納品される。
結果、受け入れ検査の工数が増加して、「安かろう悪かろう」の影響が生産の現場では発生する。
これは、検査工程を部品メーカーで行うか、実装メーカーで行うか。の違いであって、総工程工数は変わらないが、部品単価は安価に見えるため、購買精査時に安価品が採用されてしまうケースが少なからずある。

日本製の7セグLED部品が激減した理由に、意外に思うかも知れないが「青色LEDの登場」もあると考えられます。青色LEDの登場のおかげでフルカラーLED表現ができるようになり、色の多様化が進んだ。そのことで、商品ラインナップが増え、一品当たりの収益が落ち込むことになったと考えられます。

7セグLED部の設計

日本のモノづくりの現場では、7セグ表示モジュールの設計を行う手法として、「チップLEDによる7セグ表示モジュール設計」が最近では流行っています。
基板上にチップLEDをマウント実装して、さらにその上から7セグモールドホルダーをかぶせるスタイルで実装する方法です。
7seg_top_02[1]
このようなチップLEDが実装された基板に、以下の7セグモールドホルダーを後工程で実装する。
7seg_top_012[1]
以下のように簡単にホルダーを実装できるようする。

7SW_基板にはめ込む例
7SW_基板にはめ込む例

7セグモールドホルダーの利点

7セグモールドホルダーを採用することでいくつかの利点・メリットが量産の現場にもたらされたので紹介しましょう。

1.実装・作業工程の短縮とコストの削減

従来品の実装の作業には手作業に依存する作業が多かったが、チップLEDを採用することで、機械実装が可能になり手作業が激減した。
また、不要な光点、例えばピリオドなど不要な場合、そこを非実装にすることでコスト削減が可能になった。
7seg_sec1_03[1]

2.品質の向上

先の「輝度のバラつき」はLED素子のバラつきもあるものの、実際には半田不良による原因がほとんどだと考えられる。熟練した工員による半田実装では品質は格段に向上するが、未熟な工員が作業すれば品質の劣化は避けようもない。
チップLEDの機械実装でこの問題が一気に解決した。

3.不良品の修正作業の改善

従来品を実装した後、検査工程で不良判定が発生した場合、戻り工程で部品の取り外しと再実装を余儀なくされた。この場合の修正工数はかなりの工数にならざるを得ないため、それよりもモジュールごと破棄する方が安く済むことが考えられた。
しかしチップLED化したことで、チップLED素子を交換すれば、救済して採用「可」にできるモジュールにすることで歩留りを最小限にとどめる事も可能になってきた。

4.ディスコン(生産中止品)対応の改善

技術の現場は日進月歩で、従来品の7セグ部品がディスコンになるリスクがある。ディスコン部品が発生するたびに基板設計の見直しが発生し、購買担当と設計担当の負担が発生することが予測される。
チップLEDには1608(スタンダードサイズ)を使用するのでディスコンのリスクは皆無といっても過言ではない。

5.日本国内生産化の後押し

昨今の円安により、製品によっては海外で生産するよりも、日本国内で生産して「Made in JAPAN」にする方がメリットがあるものも増えてきた。機械実装による自動化により製造コストを下げられるこの手法は、「Made in JAPAN」への流れに少なからず貢献することでしょう。

具体的な設計

1.7セグLED部の文字サイズ設計

従来品との互換などの事情もありますが、文字のサイズは高さは7mm、14mmが一般的。
縦横の比率も従来品のものと互換に落ち着くでしょう。
7セグの文字の大きさは高さで決まるため「文字高」と呼びます。

2.厚みの検討

7セグ表示モジュールはユーザーインターフェースに用いられるため、スイッチパネルとの一体設計になることも多い。
トグルスイッチ、プッシュスイッチ、ボリューム抵抗などの実装部品が一体になる基板が検討されます。
厚みも考慮しなればならない。

3.モールドホルダーの選択

文字高と厚みからモールドホルダーを選択。

フォルダ型式(シール付) 桁数 厚み 型 番 出荷状況
文字高7mm 2桁 薄型 7SW-07-A02 サンプル販売中
文字高7mm 3桁 薄型 7SW-07-A03 サンプル販売中
文字高14mm 2桁 薄型 7SW-14-A02 サンプル販売中
文字高14mm 3桁 薄型 7SW-14-A03 サンプル販売中
文字高7mm 2桁 厚型 7SW-07-B02 開発中止
文字高7mm 3桁 厚型 7SW-07-B03 開発中止
文字高14mm 1桁 厚型 7SW-14-B01 量産販売中
文字高14mm 2桁 厚型 7SW-14-B02 量産販売中

4.7セグLEDの色調設計

チップLEDを採用した事で、LEDの色の選択肢が増え、設計の自由度が格段に向上したといえます。
7seg_sec1_10[1]
白色LEDはもとより、フルカラーも設計が容易になった。

5.LED光拡散シート

LED光拡散シートを張り付けた7セグモールドホルダーの実装後と実装前を見比べて下さい。
7seg_sec1_01[1]
チップLED光は「点」だが、7セグは「面」の光を必要とするため、光を拡散する必要がある。LED光拡散シートはほぼ必須だと考えられる。
7seg_sec1_04[1]
モールドホルダーと拡散シートは別物である事は把握しておくべき。
場合によっては不要なセグメントを塞ぐ拡散シートをカスタマイズすることも検討しておいたほうが良いかも。
拡散シートの接着材が点灯する空間にも着いてる為、ゴミ、ほこりが入り込まないように取り扱いに注意が必要です。

6.使用環境温度・振動環境の検討

モールドホルダーは樹脂材ですので、以下のヒートサイクル試験結果、振動試験結果を参考にしてください。
ヒートサイクル試験

  • 温度範囲:-20度から80度
  • 試験サイクル:サイクル数5回/1サイクル45分

振動試験

  • 振動周波数:10ヘルツから55ヘルツ
  • 試験サイクル:サイクル数5回/1サイクル1分

インターフェースと回路設計の検討

7セグ表示モジュールの基板間のインターフェースはピン数を減らして、ハーネスのコストを抑える設計が求められます。

また、結線を減らせる設計手法として古典的なマトリクス回路が考えられる。
以下がマトリクス回路と7セグの例。
DI217Fig01[1]
さらに、Charlieplexingの手法を活用することで、ピン数の軽減が可能だ。
DI217Fig02[1]
LEDをドライブさせるにはそれなりの電力および電流を必要とする。TTLで点灯させるのは難しい。
最近では、LEDドライブ付きマイコンなどもあり、接続先のマイコンの選択次第で、インターフェースの仕様策定に影響するでしょう。

ikkeiさんのレポートを参考にしてほしい。
Arudinoをホストにして点灯させる例もある、実用的なレポートだ。

DPを必要としない製品も多い。光点が1点減るので線も減らしたいケースは往々にしてある。
DPの線を一本減らせるディジット・セグメント表が以下。

7seg_deg

で、マイコンと接続した回路は具体的に参考になる。
7seg_cpu

見て分かる通り、1桁でも2桁でも、DP不要時といえども最低8本の線が必要になる。
マイコンを搭載しない表示モジュールのインターフェースのコネクタは8ピンまたは9ピンの仕様でほぼ決まりだ。
マイコンを搭載すれば、VCC,GND,TX,Rxの4ピンで済ませることも可能。
表示モジュールのハーネスはほぼ100%カスタム品なので、本数が少ない方がコストダウンにつながる事もあるので十分検討すべき課題だ。

拡張設計

上記の回路設計の検討では、7セグの桁数が最大で8桁まで表示が可能なので、1000万台の数字まで表現できる。
はたして、そこまで必要か?そういう検討も必要になる。
桁が余ることがほとんどのケースで発生すると思われます。
あまった、ディジットは有効活用できるような拡張設計に割り当てる。

    • 拡張例
  • 「エラー」「現金」「カード」などの文字板点灯
  • 「大当り」「確変」「GO!GO!」などのパネル点灯
  • 表示モジュールを抑える筐体パネルをRGBを用いての演出調光

最近は製品を調光させ高級感を持たせる製品が増えてきた。
製品の性能には全く関係ないが、この調光演出されると、消費者の満足度は上がる傾向にあるようだ。
この傾向はしばらく続くと思われるので、あまったデジットはそのような拡張オプション製品が派生できるようにあらかじめ設計に考慮しておくのが良いだろう。

アートワーク設計

回路設計がほぼ決まったら、文字高に応じた基板のアートワーク設計を行う。
以下の外形寸法を参考してほしい。

外形寸法図

7SW-14-B01
文字高14mm 1桁 厚型

7SW-14-B02
文字高14mm 2桁 厚型

製品への採用成功例

スイッチボックス用のパネルへの採用例

エアコンなどの制御パネルは施工のしやすさから、スイッチボックスに取付が可能な製品は数多くあります。
長寿命LED照明分野で最先端を行く、ルミア株式会社の無線ネットワーク調光システムのコントロールパネルに採用された事例を紹介します。
7seg_sample_pic

スイッチボックスに製品コンセント決定した段階で、ユーザーに表示すべきな内容は以下の機能を必要としていました。
7seg_sample_Lumia_panel_image

開発方針を検討する段階で、現在の製品環境を見る限り、液晶パネルを多くの製品が採用していますが、生産企画数量が定まらない。数量が多くない。などの理由から、イニシャルコスト・初期投資をできるだけ抑える必要に迫られました。
液晶パネルのイニシャルコストは内容にもよりますが、30万円~45万円位はかかってもおかしくありません。
まだ、液晶パネルの原価を抑えるためには大量に部品発注する必要もあり、リスクを増大するだけでした。

そこで、数字の表現には、この7セグホルダーを使用し、その他のアイコンは設置寸法互換のアイコンホルダーを自社の3Dプリンターで製作して、量産の一時対応をすることにしました。

参考回路

7seg_sample_lumia

製品の利用例

7seg_sample_pic2

成功のポイント

  • 液晶パネルのイニシャルを無くして、開発予算を抑える事に成功した。
  • 液晶パネルのイニシャルを無くして、開発期間を抑える事に成功した。
  • 取付寸法互換のアイコンホルダーで、設計検討をスマートにすることができた。
  • 小ロット量産でも、製造原価と部品在庫リスクを軽減することができた。

この事例から、小ロット多品種対応が必須な中堅メーカーにおいては、効果は絶大だとお分かりいただけるでしょう。

7セグモールドホルダー購入

7セグモールドホルダーを使った試作用部品購入は以下の特売ページからご購入下さい。
7セグモールドホルダー特売ページ

7SW

7SEGホルダー(7セグランプハウス) シリーズ名 7SWシリーズ ホルダー型式  (7SW)

基板実装タイプのchip LEDの上にかぶせるタイプの7 segment LED カバーです。
将来的に7 segment LEDは、各マーカーが製造中止に向かっておりますので、手配が難しくなっています。
量産向けの部品手配に関しては、別途お見積り可能です。
お客様の仕様に合わせた、カスタムモジュールでの納品も可能です。
お気軽にお問い合わせください。
従来品の7セグLEDを搭載した既製品の代替部品として最適です。
また、チップLED化にする事で製品のコストダウンが図れます。
基板への実装作業も簡単で、組み立て工数の削減も期待できます。
型番によって、文字高さ、桁数、幅等が違いますのでご注意ください。
添付の寸法図は文字高14mmの厚型タイプのものですので、詳細は別途販売店にお問い合わせください。
カーバーシールが付属します。光をぼかして和らげます。
本製品にLEDは含まれません。したがってLEDの色は自由に選べます。
購買担当の方:代替部品に採用できコストダウンにつながります。
製品設計担当の方:LEDの光色が自由にバリエーションを持たせる事ができるので、製品にインパクトを与える事が可能になります。・生産品質担当の方:基板にマウントされたチップLEDの上にかぶせるだけの作業になり、品質が向上します。
7 Segment LED メーカーが製造中止を発表していますので、7セグLEDの市場で本製品がスタンダードになるでしょう。

カタログ
7セグホルダーA御仕様書

注文番号タイトル販売価格(税別)
在庫状態数量単位 
7SW-14-B017SW-14-B01 文字高14mm 1桁 厚型 対応基板厚1.6mm(量産販売中)¥220
売り切れ お問い合せ
7SW-14-B027SW-14-B02 文字高14mm 2桁 厚型 対応基板厚1.6mm(量産販売中)¥320
売り切れ お問い合せ
7SW-07-C017SW-07-C01 文字高7mm 1桁 薄型 対応基板厚1.6mm(2016年6月リリース予定)¥140
入荷待ち お問い合せ
7SW-07-C027SW-07-C02 文字高7mm 2桁 薄型 対応基板厚1.6mm(2016年6月リリース予定)¥240
入荷待ち お問い合せ
7SW-10-C017SW-10-C01 文字高10mm 1桁 薄型 対応基板厚1.6mm(2016年6月リリース予定)¥180
入荷待ち お問い合せ
7SW-10-C027SW-10-C02 文字高10mm 2桁 薄型 対応基板厚1.6mm(2016年6月リリース予定)¥280
入荷待ち お問い合せ
7SW-14-C017SW-14-C01 文字高14mm 1桁 薄型 対応基板厚1.6mm(2016年6月リリース予定)¥210
入荷待ち お問い合せ
7SW-14-C027SW-14-C02 文字高14mm 2桁 薄型 対応基板厚1.6mm(2016年6月リリース予定)¥310
入荷待ち お問い合せ
7SW7SW7SW7SW7SW7SW

7SW関連商品

  • 7SW

    7SEGホルダー(7セグランプハウス) シリーズ名 7SWシリーズ ホルダー型式

    ¥220
    » 詳細を見る

開発委託

以上、7セグLEDの表示モジュールの設計について必要なノウハウの抜粋を掲載しましたが、設計の後の量産体制、試験治具等の検討などまだま検討しなければならない残項目があります。
メーカーの製品開発担当者が表示モジュールを詳細設計と量産検討など細々した事を社内で行うのは不効率な事がほとんどです。
そういうときは弊社にご相談下さい。

Email: web-shop(at)t3e.jp

製造委託

表示モジュールは製品の中では基板を独立させることで、外部に製造委託しやすい物です。
検査の試験項目もはっきりさせやすく、安定した品質を維持しやすいモジュールでもあります。
メーカーの購買担当、品質管理担当の負担軽減のためにも外部に製造委託すべきものといえるでしょう。

そういうときは弊社にご相談下さい。

利用場面・用途に応じたチップLEDの選別・調達をおこない、カスタム・基板実装までを含めたワン・パッケージとしてご提供いたします。また、製品用途に応じたスリム化、コストダウンもお任せください。

Email: web-shop(at)t3e.jp

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Comments

  • 再  初めまして、アートテックの安東と申します。
    貴社取り扱いの 7SW-14-B01ケースを 100個 サンプル購入させて頂くことは可能でしょうか?
    ご検討御願い致します。

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